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2020.04.16 [ 資産運用の方法 ]初級

金先物価格が上昇している理由

この記事は以下の動画をテキストでまとめたものです。
最近(2020年4月14日)金先物価格がずいぶんと高騰しているようで、以下のような金先物価格に関するニュースを目にします。
東京金先物が最高値
東京金先物が最高値を更新、1982年3月23日の取引開始以来の過去最高値を更新した。
新型コロナウイルス感染の拡大で世界的に不況の長期化が懸念されており、「有事の安全資産」とされる金の需要が増えるとの見方が強まり、先物高につながった。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6357066

金融緩和マネーが投機的に金先物に向かっている

金先物価格が上昇している理由として「新型肺炎感染拡大による安全資産としての需要の高まり」とありますが、間違っています。
金価格が上昇している理由は世界的な金融緩和によって大量に供給された資金が投機的に金先物市場へ流れているだけです、断言したらだめだけど。その可能性が非常に高い

金は「有事の安全資産」ではない

金が「有事の安全資産」と言われたことはあまり記憶にありません。「有事の円買い」と言われることはよくありますが、、、。
安全資産とは、つまり「株式等のリスク資産に対して相対的に金が安全」という意味なのかもしれませんが、非常に間違ったメッセージを読み手に与えています。金融商品の多くは価格変動が伴い損失を被る可能性があります。その意味で安全資産などありません。
金先物を含め商品市場はマーケット規模が株式市場に比べて小さく、価格変動も株式と比較して大きいかせいぜい同等です。
コロナショックで世界的に株価が暴落をしている中で金先物価格が上昇しているからといって「安全」だとは全くいえません。「価格変動が小さい金融商品を安全資産」というならばまだ理解はできるのですが、この記事の内容では多くの人が「金って安全なんだと」とミスリードすることになるでしょう。

ドルベースの価格とチャートを確認しよう

金先物価格はドル建では、過去最高値は更新していません。金の先物価格を見るときはドル建でかつ、グラムあたりじゃなくて1トロイオンスあたりの価格で見るのがスタンダードだと思います。ちなみに1トロイオンスはグラム換算すると31グラムぐらいです。
円建価格でニュースとなっている理由は、インパクトのある見出しで書けるからでしょう。
円ベースで語ったほうが「1982年以来の取引開始以来高値」と目を引く見出しにできます。
ドルベースで金が最高値をつけたのは2011年頃、当時の値段をまだ超えていません。
リーマショック後にドル建金先物価格が高値をつけた2011年、2012年頃ですが、当時は凄まじい円高です。1ドル80円台~70円台ですから為替の影響で円ベースの金価格は低く抑えられています。
間違ったこと書いていませんが、読み手に対して不誠実です。
繰り返しですが、金先物価格が上昇している理由は有事の安全資産で買われているわけではなくて、各国中央銀行が行う金融緩和によって大量のマネーが投機的に金に向かっている可能性が高いです。
同じことがリーマンショック後の数年間で起きています。2009年~2012年の間で金先物価格は急騰して、リーマンショック以前の価格から3倍まで跳ね上がっています。
その後2013年以降に金融緩和から引き締めに向かう段階で急落している、30%~40%ほど下落しています。
ときに3倍に跳ね上がり、下落するときは半値近くになる。これほど激しい価格変動が伴う金先物を「安全資産」と果たして言えるでしょうか?
これは株でも同じことが言えます。金融緩和を行うと世の中に流通するお金の量が増えます。結果として株を始めとしたリスク資産が買われます。その一環で金先物も買われている、と考えるほうが正しいでしょう。
この記事だけで「金が今は買いなんだ」と、判断することはぜひ避けてくださ。少なくとも「有事の安全資産」ではないといことは強く申し上げたいと思います。
金先物への投資自体を否定しているわけではありません。ポートフォリオを組む上で投資先の1つとして組み入れるのは全く問題ないでしょう。しかし価格変動幅が大きい部類の金融商品ですから買うタイミングを分散しながら投資して欲しいなと思います。


 

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